03/15, 2004

914 [CD review ]

皆さんお待ちかね、original flava のマキシシングル "914" がリリースされました。購入は同サイトでのメールオーダーなどでどうぞ。すぐに欲しいぞという方は Vinnie's Bar に行けばきっと置いてあると思います(無責任)。本作を一言で表現すると「意欲作」ですね。これまでの作に比べて二人のカラーをより明確に打ち出していると思います。"Ame no iro (Shin@CEPS Remix)" だけはモロ CEPS なんですけど、これはこれで意欲作。

まず断っておきますが、ワタシ、この "914" も前作「雨の色」もメジャーの作品と同列に聴いています。インディーズ・レーベルではあるのですけれど、楽曲、レコーディング等を含めて、そのレベルに達しているということは勿論ですし、ある意味でそれ以上に厳しい聴き方をしています。てな事言ってもこの記事に限らず客観的な批評ではなくて多分に憶測も含まれて居ますし、結局は好き嫌いの主観的な意見であることには違いありません。表現力に乏しいのは平に御容赦を。

CD に針を落として(おっとアナログレコードじゃないぞ)初めに感じたのは実はちょっとした違和感と驚きでした。既にライブで何度か聴いている楽曲にも関わらず、そう感じるのは受け手の予想を越えた「新しい何か」があるからですね。もちろんライブとはアレンジも違っているのですけれど、「こういう事がしたかった」と言う強いメッセージと勢いを感じます。その一方で前作「雨の色」のほうが CD 作品として綺麗にまとまった仕上がりになっているとも思います。恐らくは風間さんプロデュースの志向が働いた結果なのでしょうか、初めて聴く人にはそちらの「雨の色」のほうが或いは馴染み易いかも知れません。どちらが好きって、両方好きです。はい。

一曲目、"914" はパーカッションとパーカッシブなギターカッティングからピアノとベースが重なってゆく印象的なイントロで始まるラテンテイストの疾走感のあるナンバー。ベースはきっと Nori Naraoka さんですね。前作「雨の色」も、この "914" もベースラインが凄くいかしてます。リズムトラックは打ち込みなのかな、ちょっと単調に感じられるパートがあるような。全体の動きが大きいだけに狙っているのかも知れません。佐田さんのスキャットにも注目。

二曲目、"BELIEVE"。これはクツリンさんのコーラスワークが聴きモノ。囁くような、絡むような、うねるようなサワヤカセクシーボイスが女性ボーカル好きのハートを直撃するのですよ。これは堪りません。クツリンさんの綺麗な発音、綺麗な発声のボーカルはポピュラー音楽ではプロアマ問わず国内でも稀有な存在だと思います。EPO さんなんかだとはっきりくっきりし過ぎかも知れません。"Down Town" でデビュー以来のファンなんですが、此の頃はちょっと御無沙汰。

最後は CEPS の Shin さんの手になる "Ame no iro Rimix"。CEPS のファンにはお馴染みあのサウンドが楽しめるダンサブルな仕上がり。これって「CEPS のテーマ」すか?エラク低音が効いていて(*1)部屋が地響きするんですけど。迂闊に夜中に掛けると階下の住人から苦情が来るかも。おっと、これは我が低音組合への熱いメッセージと受け取って宜しいのでしょうか?

*1 「エラク低音が効いていて」
これは音量云々と言うことよりも、オルガンによる「地を這うような(by Shin@CEPS)」極低音が収録されていることに拠ります。エレベよりも1オクターブ下なんでしょうか、音程も定かではないような低域です。再生装置と環境によっては逆にベースが聴こえないぞ、となるかもしれません。

[2004.06.20]
後になって気付いたのですけれど、2曲目の BELIEVE のベースラインは bird の「甘く甘く囁いて」のライブバージョンにそっくりですな。当人も意識しているそうです。

Posted by masato at 11:59 PM
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コメント

masatoさんが書きました


>「こういう事がしたかった」と言う強いメッセージと勢いを感じます。

全く、その一言に尽きます。
このCDの意味が伝わって良かったです。
ありがとうございます。

Posted by: Kutsu-Ring at 03/16, 2004 04:41 PM

わははは(^o^)
業務中にもかかわらず、激しくウケて声を出して笑ってしまいました(爆笑)
2mixの段階では低音は控えめにだったんですが・・・
なにぶん、クラブ向けに製作したものですから(笑)
などと、言い訳をしてみるしだいです。

Posted by: Shin@CEPS at 03/16, 2004 04:58 PM

マスタリングの段階で、Kutsu-Ring&シンスケ「低音をもっと!」(笑)


まだShinさん、聴いてないんですよね?(ゴメンナサイ)
近日、お渡しします。

Posted by: Kutsu-Ring at 03/16, 2004 05:18 PM

いやぁ、文章を書くのは難しい。でも、それ以上に音楽での表現は大変だと思います。ホント、気迫が感じられる作で、改めて「イイ!」と言わせていただきます。

Posted by: masato at 03/16, 2004 08:53 PM

昨日3/17より、Vinnie's BARさんにて販売させていただけることになりました。(札幌市中央区北1東12オリンピアボウル地下)よろしくお願い致します。

Posted by: Kutsu-Ring at 03/18, 2004 09:36 AM
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