Wed 05/07, 2008

USB Keyboard with FR60 [Electronics ]

Interface 誌 5月号 富士通 FR60 基板に USB キーボードをつないでみた。

同誌 6 月号の記事「FR マイコン基板を使って『ブロック崩し』と『オセロ』を作ろう」では USB マウスを使用する例が紹介されている。このプログラムを動かしてキーボードをつないでも OSD 上のカーソル等は動かない。デバイスの認識ができていないのかと言うと、そうではない。オセロ(reverse)プログラムにはデバッグプリントが仕込まれており、user_main 関数のメインループ前で止めてみるとデバイスのエニュメレーションが終わって OSD に各デスクリプタの内容が表示されるのが判る。つまり、その後のインタラプト転送ができていないらしい。ソースコードを眺めて見ても同じ HID デバイスであるマウスとキーボードで異なる筈の部分がよく判らない。それ以前にインターフェースクラスやプロトコルの確認もしていない。もしや、と思って転送用エンドポイント・デスクリプタの設定をいじってみるとキーボードのデータ(REPORT)が取得できたが、これが妥当な方法かどうかは未確認だ。

具体的には usbho_interrupt.c 内で以下のよう ED1 の MPS (Maximum Packet Size) を 4 から 8 にするだけ。ここで設定しているのは OHCI におけるエンドポイント・デスクリプタの Dword0 になる。データバッファである intr_in_buf は 16 バイト確保されているから、そのままで良い。USB_debug コンパイルオプションを設定しておくと入力データが OSD に表示される。 get_mouse_data 内で 4 byte 表示しているのを 8 byte 表示にすれば全部表示される。なお、このように変更するとマウスのデータは取得できなくなるから、インターフェース・デスクリプタ内のプロトコルコード(1:Keyboard,2:Mouse)を見て判別すれば良いだろう。

void usb_init_interrupt(void)
{
  :
  intr_ed->hwINFO = 0x00082082; /* MFS=8,F=0,S=1(LowSpeed),EndPoint=1,DevAdr=2 */
  :
}

void usb_set_interrupt(void)
{
  :
  intr_rd->hwBE = (unsigned long)usbho_adr_conv((unsigned int*)(intr_in_buf + 7);
  :
もちろん、これだけではキーボードの CapsLock などの LED を制御することはできていないし(*1)、何よりも入力データを ASCII コード等のデータ列に変換する処理が必要だ。 HID キーボードの IN レポートの内容等、詳細については hamayan さんの「HIDでHello World」にある Tsuneo さんのコメントとリンク先を参照されたし。OHCI に関しては Interface 誌 2007/1 号に詳しい。

*1 データをセットして TD(Transfer Descriptor) で DP=01b(OUT) とすれば良いのだろうか。

Posted by masato at 10:32 PM
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コメント

キーコードの変換テーブルはここで作成しているので、宜しければ。
http://hamayan.blog.so-net.ne.jp/2008-03-29
キーボードから送られて来たデータ列の、1byte目(シフト)と3byte目(コード)から、アスキーや矢印キーに変換できます。

Posted by: せくすぃ部長 at 05/08, 2008 06:30 AM
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