Sun 09/11, 2011

TMS320C5535 eZdsp USB Kit [Electronics ]

eZdsp_C5535毎度、積み基板になることを省みずに色々な評価キットに手を出している。今回は Texas Instruments の低消費電力 DSP である TMS320C5000 シリーズの C5535 を搭載した MS320C5535 eZdsp USB Kit。この C5535 は Value Line と呼ばれる高コストパフォーマンスと低価格を売りにした製品群の新顔だ。DSP とは言ってもCなど高級言語レベルのソフトウェアからは通常の MCU とあまり変わりなく見えるが、そこをキチンと理解して使いこなすのが肝になると思われる。本来ならばワタシのような素人が手を出す代物とは違うのだろうけれど、キットと添付のサンプルプログラムで USB オーディオインターフェースとして使えることと、今なら通常 $99 のところをキャンペーン価格 $55 で購入できることに惹かれて購入した次第だ。

キット付属の micro SD カードにデモプログラムが書かれていて、USB ケーブルを PC につないで給電すると DSP に仕込まれたブートローダによってこのプログラムが起動し、USB オーディオ + HID の複合デバイスとして認識される。音声データを再生するとヘッドフォン端子から音声出力されるとともに OLED にスペクトラム表示がおこなわれ、ふたつの押しボタンスイッチは音量調整になっている。なお、ブートローダは SD カードの他、SPI フラッシュや USB からの起動にも対応している。SD カードによるブートはフォーマットによっては、うまく行かないことがあった。

開発ツールには CCS (Code Composer Studio) が付属し、次のようなサンプルプログラムが用意されている。

  • aic3204 - オーディオ・コーデック(TLV320AIC3204)を使った正弦波出力
  • lcd-osd9616 - OLED 表示
  • led - LED 操作
  • sd - SD カードIO
  • spiflash - SPI フラッシュメモリ操作
  • switch - スイッチ入力
  • uart - USB-UART 入出力
これら基本的なものの他、USB オーディオ IF である C55_Connected_Audio_Framework_EZDSP や、CSL (Chip Support Library) のテストプログラムもある。CSL のほうには他の評価基板に搭載された周辺機器を前提としていて C5535 eZdsp に対応していないものも含まれている。この他に mp3 デコーダライブラリ等も提供されているが、C5535 で圧縮データの展開までソフトウェアで間に合うかは不明だ。スペック的に厳しいのではないかと思うのだが、どうだろう。STM32Primer2 で出来ているのだから何とかなるかな。

Posted by masato at 04:18 PM
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