Mon 03/12, 2012

カメラ用赤外線リモコン [Electronics ]

EOS-IR.jpg純正品を購入しても2,3千円のものなのだけれど、赤外線リモコンは手頃なマイコン工作の題材でもあり、ちょろっと製作してみた。ターゲットは EOS Kiss Digital X. 解析情報は Canon RC-1 IR remote control reverse-engineered を参考にした。Arduino や mbed などでの製作例も見つかったが、単一機能赤外線リモコンには勿体ない感じもする。手持ちの中から Freescale 社のローエンドマイコン MC9RS08KA2 を選んだ。これは昨年 noritan さんから譲っていただいたもののひとつである。

  • Frisk ケースに収まるサイズ。電源には CR2032 リチウム電池(3V)を用いたが、もっと小さいものでも良いと思う。
  • 操作モードは即時レリーズ(黒)と2秒後レリーズ(赤)の二個。
  • 低消費電力で電源スイッチレスとする。通常はSTOP モードで KBI を待機し、動作終了後に STOP モードに戻る。
    モード切り替えをスライドSWまたはジャンパにして、レリーズボタンを電源SWのひとつだけにすれば待機電力0とできる。
  • 到達距離を延ばすために赤外線LEDにはある程度の大電流パルスを印加する。このためにマイコン直接ではなくトランジスタを介して駆動する。マイコンで直接ドライブでは最大25mAまでしか流せず、数センチ程度しか届かなかった。
  • リファレンスデザイン(Multi-Button IR Remote Control using the MC9RS08KA2)も公開されているが、プログラム作成は Processor Expert を使っていい加減におこなった。赤外線発光のタイミングは適当なディレイと VCO 周波数とで調整。このマイコンだとタイマで 32.7KHz のキャリアをちょろっと生成という訳には行かず、ディレイループにするのはリファレンスデザインも同じ。あちらはアセンブラでクロック周波数と命令サイクル数から時間を割り出している。
  • ブレッドボードでの動作確認時には視認用の(可視光)LEDを付けて長めに光らせたが、それは外している。ここで用いた赤外線LEDは僅かに可視光があるとのことだけれども、発光時間が短いこともあり暗所でようやく見えるかどうかだ。
  • プログラマ/デバッガには USBSPYDER08 を使った。やはりデバッガが使えるのは助かる。カマデンで扱っているOSBDMがあれば HCS08, RS08, CFv1 の開発に使える。

noritan さんのページには HC08 マイコンを使うためのノウハウが詰まっているので、ぜひ見ておきたい。

2013.04.07 ちょっとだけ改良版

Posted by masato at 10:30 PM
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