Tue 04/01, 2003

塵よりよみがえり [Books ]

r-bradbury.jpgレイ・ブラッドベリの最新長編、「塵よりよみがえり」。随分久しぶりに読むブラッドベリだが、詩のように美しい文章と夢現(ゆめうつつ)のような物語は彼ならではだ。

ブラッドベリを最初に読んだのは高校生の頃だったろうか。東京創元社の文庫で「何かが道をやってくる」、あるいは「10月はたそがれの国」、「ウは宇宙船のウ」だったかも知れない。もうストーリーも思い出せないが、兄が持っていた星新一とともに SF 的なものを読むきっかけになった。

SF とは言ったが、レイ・ブラッドベリを SF 作家としてしまうのは間違いだろう。それならファンタジーか。そもそもそんなジャンル分けは無意味だ。この「塵よりよみがえり」は彼自身の別れの挨拶のような悲しさも感じさせるが、最後で多少は救われたような気もする。

Posted by masato at 12:27 AM
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