Tue 09/07, 2004

デスマーチが起きる理由 [Computer and Networking ]

古くからありながら、いつでも新しい問題、デスマーチ。デスマーチとは予定の開発期間を過ぎても、まだまだ終わらないプロジェクトのこと。結城浩さんWiki ページから「デスマーチが起きる理由 - 3つの指標」。ここに書かれた内容とは直接関係なかったりするが、思いついたことをいくつか。

内側から見た富士通「成果主義」の崩壊/城 繁幸』という本が話題になっている。私はまだ読んでいないが、形だけの「成果主義」が企業の弱体化を招いたということだろう。低い目標を設定すれば達成率が高く、評価も高いというのでは笑い話にもならない。この業界に限らないが、納得の行く業務評価は難しいものだ。例えばある製品を開発し、その売上げが成果であるとした場合、製品そのモノの良し悪しだけでなく、営業活動なども大きく影響する。競合製品がある場合にはそちらとの比較やリリース時期だって関係する。そういうことであれば誰だって利益の見込めそうにない製品の開発や営業などに関わりたいとは思わないだろう。「プロジェクトの評価=売上げ=個人の評価」が全てであるべきではない。

「さて、『在庫』『経費』『スループット』の3つの指標がある。マネジメントの手段は明らかだ。『在庫を減らし、経費を減らし、スループットを増やす』。これが、マネジメントの全てだ」

これはつまり全体での生産性を上げようと言うことだ。例えばコンピュータシステムの信頼性の向上は非常にコストがかかる。適当に止まっても良いシステムと 24 時間無停止を求められるシステムでは、ソフトにしろハードにしろ桁がいくつも違ってくることだってある。結局は予算とスケジュールの兼ね合いなのなのだが、どこまでが必要であるのかを見極めるのが難しい。もちろん、そのような事は一番初めに決められているべきなのだが、なかなかそうも行かないのが現状であるから、この辺りがプロジェクトマネージャの腕が問われる処だ。何せこれは見かけの生産性向上には覿面である。案外こんなことが最近あちこちで聞かれるクレーム・リコール隠しの遠因になっていたのかも知れない

また、別の見方をすれば、急ぎでないものは先送りにしようということでもある。需要の先取りは「在庫」を増やすだけなのだ。当然ながら「経費」増につながる残業などはもっての他である。るべく作業量を減らして楽をすることが実は生産性の向上につながるということか。十分に調べて、出来るだけシンプルな方法を取るというのが私のモットーでもある。リンク先の記事は非常に真面目な内容であるのに私はいい加減なことを書いていて申し訳ない。

Posted by masato at 12:14 AM
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