Tue 09/20, 2005

「情報共有」という組織原理 [Misc. ]

スピードとパワーの源泉「情報共有」という組織原理(梅田望夫・シリコンバレーからの手紙。新潮社・フォーサイト)

組織内の情報共有について私が以前のエントリで少し書いたことの答えがここにあるような気がする。情報共有をしない、あるいはしたがらない、その時点で Google やはてなに、ある意味で既に負けてしまっているのだ。情報を非公開にして得られる優位性というのは実は狭い範囲のものでしかない。

考えてみればオープンソース・ソフトウェアなどは情報共有の最たる例だ。CNET「通信業界に迫り来るオープンソースの波」と題された記事の中にこんな記述がある。

オープンソースは競争のサイクルを早めています。この競争について行くためには、大変な努力が必要です。一方、プロプライエタリなシステムでは、新機能を追加できるのは開発元の企業だけですが、その一方で、拡張性も期待できません。これに対して、オープンソースは再販業者が短期間でカスタマイズを行い、新機能を追加することが可能です。

つまり、競争が無い、あるいは競合相手が十分な競争力を持っていないうちは、クローズドな戦略が有利に働くが、そうでなくなればデメリットが大きくなる可能性が高い。得てして閉鎖的な組織は外部に対して目を閉ざしがちだ。情報をいち早く得るためにはそのコミュニティに参加するのが常套手段であるが、丸ごと吸収してしまうという荒業をやってのける組織もあったりする。まぁそんな真似ができるのは十分すぎる競争力を持っているからだ。

Posted by masato at 09:48 PM
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